このコウウチョウは・・・手持ちの図鑑 *215_P508 によれば、アメリカ全土で普通に見られるということであり、今回の旅で実際にそれが実感できた次第であった。最初はワシントンDCで出会った番 つがい であったし、次なるここイエローストーン国立公園では幼鳥にも出会ったのだ。

　両者は、直線距離にして約 3,200km も離れているのである。因みに、日本（稚内～指宿）は直線距離にして約 1,840ｋｍであるから・・・その生息範囲は桁違いの広大さである。要するに、こちらのコウウチョウは日本のスズメほどに、どこでも見られるポピュラーな野鳥と言うことになろう。

旅先での出逢い
　野鳥に限らず旅先での出逢いは一期一会と言う思いは当然であるが、一方で旅の特色ともいえる普段とは異なる土地に立っているという思いがある。

　また、その思いから新しい知見というか・・・グローバル（地球規模）な視点というか・・・ダーウインがガラパゴスのような閉鎖系から進化論の着想を得たように、思えば地球は大きく広しといえども一つの閉鎖系であるとも言えよう。

ガラパゴス化のこと
　もちろん、こちらは進化について語れる者ではないが・・・思えば個人的には些細なことだが・・・旅を通して色々と気付くことが多々あったのである。

　例えば、このコウウチョウはアメリカ全土にいるというのにアメリカ以外では見たことがない。一方、同じようにアメリカでもポピュラーなイエスズメは地球規模で生息していることはこの目で見て来たことである。アメリカに限らず、ユーラシア大陸でも極普通に見られるものである。

　これを言い換えれば、コウウチョウにとってアメリカは大きなガラパゴスとも言えるものであろう。

　どちらにしても飛翔能力の問題であるとは思えない。それと言うのも、見るからに飛翔能力が高そうでもないアオサギも地球規模で生息しているのである。いったい、この違い （ガラパゴス化） はどうして起きるのだろうか。

　cf. 分布の不思議
　cf. 新大陸発見

　

★コウウチョウの渡り
★コウウチョウの食べもの
★コウウチョウの名前の由来